焼きタマネギダイエットとは

 タマネギを民間薬として使い始めたのは、西洋や中近東の国々です。すでに古代エジプト時代には、心臓病や頭痛などに効く薬として用いられてきました。

 近年は、学術的な研究も盛んに行われています。なかでも、血液や血管をきれいにするということでとくに注目されているのが、タマネギの特徴ともいえる目を刺激する成分です。

 タマネギを切ると目がしみて涙が出てきます。これはイソアリインという成分が酵素によって催涙性の物質スルフェン酸に変化し、それがさらにチオスルフィネートという硫黄成分になったためで、これが非常に強い血栓予防作用を持っています。

 血栓予防作用とは、血液をサラサラにして血管が詰まるのを防ぐ働きのことです。もともと血液には、固まる性質があるのですが、コレステロールや中性脂肪がふえると、よりいっそう固まりやすくなります。

 すると、血のかたまり(血栓)ができ、血管が詰まって心筋梗塞や脳梗塞などを起こしやすくなってしまうのです。つまり、タマネギは、命にかかわる恐ろしい発作から私たちを守ってくれるわけです。

 また、タマネギには血糖値や血中コレステロール値を下げる働きもあります。

 インドのボルディア博士らは、実験で100gのバターを含む食事のあとに、タマネギ50g(ジュースかエーテル抽出精油)を食べてもらったところ、コレステロール値の上昇が抑えられたと報告しています。

 さらに、タマネギには血圧を下げる作用もあります。これは、少量ですが、カルシウムやカリウムなどの降圧作用を持つミネラルが働いているためだと考えられます。

 また、先にあげた硫黄化合物が血栓や高脂血症を防ぐ作用も血圧上昇の抑制に一役買っているといえるでしょう。

 副作用がなく、数値を下げすぎることもない高血圧や糖尿病の人は、薬を飲んでいる人も多いかもしれませんが、「野菜を食べる利点」にも少しふれておきたいと思います。

 まず、野菜には、薬と違っていろいろな成分が相乗的に働いて、さまざまな効果を発揮するという長所があります。

 タマネギの場合も、血液や血管の病気を防ぐほか、肝機能の強化、白内障や老化の防止、不眠やアレルギー性ゼンソクの改善にも有効な成分が含まれています。最近の研究では、骨粗鬆症を防ぐという報告もされているほどです。

 そのうえ、タマネギは、いくら食べても副作用がなく、高血圧や高血糖などの数値を改善する際も、異常な場合にのみ作用し正常な数値に戻ると、作用しなくなるという精妙な働きもあります。

 では、こうしたすぐれた働きを持つタマネギは1日にどのくらいの量を食べればよいのでしょうか。

 多くの実験結果から考えると、1日50~100gはとりたいもの。理想は1/2個くらいです。

 しかし、毎日1/2個を生で食べるのは分量も多く、なかなかたいへんです。そこで、おすすめしたいのが焼きタマネギ。

 焼くことで、かさも小さくなり、辛味がなくなるのでたくさん食べることができます。

 血液をきれいにする硫黄成分は熱にも強く、焼いて食べても効果は変わりませんので、安心して食べてください 。

 
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